梅雨前線の影響によって、大雨特別警報が発令された熊本県。
まとまった時間で激しく雨を降らせる線状降水帯が発生したと見られています。
過去にも線状降水帯が発生して、多数の被害や災害が発生していますが、線状降水帯とはどのようなものなのか紹介していきたいと思います。
線状降水帯によって熊本に記録的豪雨が!
4日の熊本豪雨では、記録的な大雨をふることとなりました。
この大雨をもたらしたのは、線状降水帯を呼ばれる気象現象でした。
9つの川の10箇所もの場所で、氾濫が起きて、広い範囲がみずに浸かることになりました。
範囲内の建物などに人が取り残されるほどとなっています。
気象庁は、7日まで九州、四国、西日本を中心として線状降水帯が発生する可能性があると異例の言及をしています。
24時間で489㎜の豪雨
1つの積乱雲は、通常1時間ほどで消えるとされていますが、今回は連続して積乱雲が発生することで、激しい雨を降らすこととなりました。
気象庁の発表によれば、熊本県人吉市では、24時間で410・5ミリ、湯前町では489・5ミリ、あさぎり町では、463・5ミリと、猛烈な雨に見舞われることとなりました。
気象庁の発表によると、日本で発生する集中豪雨の6割は線状降水帯が影響しているということです。
線状降水帯とは?
線状降水帯とは、次々と発生した積乱雲が列をなして組織化したものです。
これらの積乱雲が数時間にわたって、同じ場所を通過または停滞することで激しい雨を降らすことになります。
線状降水帯が発生するための条件
- 地上付近に暖かく湿った空気が継続的に流入すること。
- 暖かく湿った空気が、ほぼ同じ場所で風の収束、地形や前線の影響で持ち上げられて雲が発生すること。
- 大気の状態が不安定で発生した雲が発達して積乱雲になること。
- 上空の強い風によって積乱雲が流されて列状に並ぶこと。
線状降水帯の予測は難しい
線状降水帯を予測することは難しいとされています。
台風や梅雨前線に比べて規模が小さいもので、発生から消滅までの時間も短くて、局地的な気象現象となるためです。
事前に発生を予測するためには、精密な気象観測と複雑な予測モデルが必要となるようです。
そのため、現時点では数時間後や半日後にどこで発生するかなどを予測することは非常に困難とされています。
線状降水帯のまとめ
最近メディアなどでよく耳にするようになった線状降水帯という言葉。
今回の熊本豪雨のように、激しい雨を降らして、非常に厳しい被害をもたらしてしまいます。
予測することが難しいと言われていて、備えることが難しいですが、この言葉を知っているか知らないかでも、対応できることは違ってくると思います。
この言葉を耳にした時から、しっかりと意識して行動できるだけで、その後の被害などにも影響すると思いますので、忘れずに頭の片隅に置いておいてください。
自分の身を自分で守れるようにしっかりと対処していきましょう。
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